当院は「噛み合わせ専門の歯科医院」です。歯に関しての噛み合わせを専門としますが、私は常々、「オトコとオンナの噛み合わせ」を学ぶ場が必要だ、と思っています。
男と女は人間関係の縮図だから、です。
夫婦や親子の関係をひきずって、人は大きくなり、その延長線上で恋愛をしたり、友人関係を築くのです。
夫婦や親子のオオモトは「男と女」です。
まった違う異質な感覚、脳みその中身をお互いが知ることで噛み合わなくてギクシャクしていたものが、まるで魔法のように上手に噛み合いはじめます。
母性型勉強会でもバランスよく男女が半々で参加して下さるのですが、発言を聞くたびに「ああ、異性とはまったく違う生き物なんだ」と毎回ドキドキしながら新しい発見を得ています。女性は皮膚感覚でものを言います。
男性は理屈やべき論でモノを言います。
男性はメンツやプライドをとても大事にします。
社会や集団の中で仕事をしているぶん立場や体面を保つことを何よりも大事にします。
これに対し、女性は共感やコミュニケーションを大事にします。
メンツやプライドよりも「今日の生活に直結すること」に焦点が当たります。
出世や名誉よりも、今日の私の抱えている悩みの方が大事なのです。
例えば女性が悩みを相談した時に、女性は、「ああ、そんなことがあったの・・大変だったね、つらかったね。それでどうしたの・・?」とえんえん共感しながら話を聴いていきます。
これに対し男性は「それは、こうしたらいいんだ!」と解決策を提示し、理屈を言い、説得に入ります。
女性は、解決策を求めているわけでは、ありません。
共感をして欲しいのです。じっくり話を聴いてもらって安心したいだけなんです。
話を一瞬でさえぎられ、解決策を提示された時に、心のシャッターを下ろすのです。
「ああ、この人には何を言っても無駄だわ・・」と(笑)
現代、男と女は今、互いに地雷を踏んで自爆してる状態です。
甘い恋人同士、たまにしか会わない都合のいい関係は別ですが(いいとこしか見せませんので)夫婦や長年連れ添う関係になると、お互いに隠しようがなくなって嫌なところが前面にクローズアップされてしまいます。
よその夫婦は仲良さそうに見えませんか?
隣の奥さんは優しそうに見えませんか?
向こうの旦那さんはよく稼いで何でもしてくれそうに見えませんか?
ところが、どっこい。隣の芝生はどこまでも青く見えるものなのです。
他人の「負」は外から見た目では絶対にわからないもの。
人間はみな平等に「プラスの面」があり「マイナスの面」があるのです。
人をうらやましがりながら、そんな自分もまたうらやましがられている存在、それが人間です。他人に嫉妬しながら自分もまた嫉妬される存在なのです。
私は今年で結婚10年です。
新婚旅行先で「噛み合わない私達」に気が付き、お互いに「ありゃ~。これは失敗したかも」と思い、旅行中ほぼ違う部屋で過ごしたという思い出があります。←今では笑い話ですが。
そこから10年一緒に仕事をしながら24時間365日一緒。
子供もいるし派手に結婚式もしちゃったし、離婚するなんて言ったら親は泣くし・・・などいろいろ考えましたが、もともと問題が起こった時に克服できない自分というのが嫌で、なんとか相手を理解することで「よっしゃ、噛み合わせてみようじゃないか!」と腹をくくったのが10年前です。
私は徹底的に勉強しました。
本を読み、男性の中に入り話を聞き、セミナーに行き、うまくいってそうな人の話を聞きとにかく「新しいものを知る」時のように勉強をしました。
聞いたことはノートに書いて実践しました。
人の話を聞き、学んでいくうちに、うまくいってる人とそうでない人の違いが明らかになってきました。
男性(主人)の扱い方がやたら上手い女性がいます。
それはやはり異性に囲まれて育った環境があったり、男性が多い職場で揉まれてきた女性に多いのです。
共通するのは一人残らず「褒め上手」!
「すっご~い!!パパ!」
「お父さんに感謝しなきゃだめよ。」(子供達に)
「あなたが言うなら間違いないわね」
「あなたと一緒にいられて良かったあ」
こんな言葉が溢れるように出てきます。
別段たいしたことでないことでも、「すご~い!!」「さすが!!」
と褒めたたえます。もう褒め殺しです。
また、女性の扱いが本当にうまい男性もいます。
彼らはオンナ心の機微を心得ています。
女性という生き物は自分が話した時間が長ければ長いほど満足する生き物です。
話すためには聞き手が必要です。
女性の「とりにたらない結論のない感情の話」をえんえんと聞き続けることができる男性は女性に大事にされます。
男性はプライドの生き物
女性は共感の生き物
ここに鍵が隠されています。
男性はプライドの生き物なら、プライドを傷つけるような言葉はタブーなのです。
そのタブーを地雷と呼んでます。
私の医院では、男性が女性に話をする時に、女性が男性に話をする時に、踏んではいけない「地雷一覧表」を作って壁に貼ってます(笑)←私が貼りましたが・・・
女性は共感の生き物ですので、共感をそぐような言葉はタブーです。
先日ある新聞で紹介されていた記事に男性(ご主人)が女性(奥様)に言われて嫌だった一言のアンケートがあります。紹介します。
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あなたは何もわかってない
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「はあ?」(思い切り嫌味っぽく、蔑んだ感じで)
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「あなたは息抜きできていいいわね!」
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私の話を聞いてない!
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私だけが頑張ってるみたい
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大事なことをいつも言ってくれない
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だらしない
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いつも何も聞いてない
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子供がいなかったら離婚する
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お金が足りない
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いつも家にいない
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仕事だけしてればいいと思ってるでしょ
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あなは何もやってない、私だけがやってる
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いつも出しっぱなしにして!
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なんで、そうなの?
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疲れてるわけ?
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◯◯さんのご主人はもっと家のことしてくれるのに
ああ、今朝も言ったわ、旦那に・・・・という奥様、それは地雷です。
反対に女性(奥様)が男性(ご主人)に言われて嫌だったという言葉です。
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で、何が言いたいわけ?
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この間言ってたことと違うじゃないか?
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お前の言ってることは矛盾してる
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前にも言ったじゃないか
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で、要するにどういうこと?
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結論を言ってくれ
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お前の話はわけわからん
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俺にどうしろっての?
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冷静になってよ
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そう思い込んでるだけじゃない?
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感情的になってるだけじゃない?
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大袈裟な・・・
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なんでそんなにイライラしてるわけ?
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よくもまあ、それだけ怒れるね
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そんなことも分からないわけ?
■
口で言わなきゃわからないわけ?
■
我慢しろよそれくらい
■
俺だってしんどいんだ
■じゃあ、お前が稼いでこいよ
さあ、いかがでしょう?男性の皆様・・・地雷、踏んじゃってませんか??
男と女はまったく違う生き物です。
宇宙人だと、思って下さい。
何もせずわかりあえるなんて無理な話です。
宇宙人同士なのでお互いを知る勉強が必要です。
「そんな面倒臭いこと今さらできるかっ!」と思うか「そうか、じゃあ、これを勉強したらうまくやれるんだな」とニヤつくかで人生は変わります。
ちなみに私はニヤついた派です(笑)
上手に意識改革ができた人はこの大変な時代を生き抜くことができるはず。
お互いの感覚を想像することが大事なんです。
「あいつは何でああなんだ!」と腹を立てるより、「ああ、違うんだ」と思ったら楽ですよね?違うのなら、理解しようと努力します。そのことが大事です。
人間関係が苦手だという人は増え続けています。
対面で実際に会って話すよりもメールのがいいという人が増えています。
関係がこじれたら、その関係を修復するよりも、切ってしまえ、という人が増えています。
修復するのは面倒だから、です。
そういう時代です。
人間関係がいったんこじれると、「もういいや」「あの人とはもう会わない」「言っても無駄だから」と決めつけてしまうのです。それではどんどん孤独になる一方です。
男は男同士でつるまず、女は女同士でつるまず、もっと混じり合い違いを勉強しあうことってこれからは大事です。
いや、気がついた男性は、気がついた女性はもう始めています。
異性を学ぶことで、家の中の風通しが良くなります。
会社の中の風通しが良くなります。
世の中全体の風通しが良くなるんです。
男は女を学び、女は男を学ぶのです。
真面目なことを、気楽に話し合える場、それが私達の母性型勉強会です。
言い換えれば「男と女の噛み合わせ専門学校」とも言います(笑)
毎月一回、どうぞお越し下さい。
今回は2月20日(水)午後6時半~ 高松国際ホテルにて 会費3000円
http://www.boseinomonosashi.com/
追伸 素敵なブログをご紹介します。
http://lechie.com/blog/2013/02/post-123.html
吉本歯科医院のサイト関連のお仕事を引き受けて下さっている千恵子さんです。
まさに「男と女の噛み合わせ治療中です」(笑)
あったかい気持ちになります。