吉本歯科医院

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09 金属アレルギー

金属アレルギーとは

保険診療で虫歯の治療に使用する歯の詰め物には、「歯科用水銀アマルガム」という水銀を50%含む金属がこの日本では使われております。
保険診療が適応されるので、現在でも多くの歯科医院で普通に使用されています。

アマルガムが恐ろしいのは、アマルガムは口の中で溶け出しどんどん水銀が広がっていくことです。
金銀パラジウム合金も同じです。

口の中には唾液がありますが、その唾液が電解液として作用し、金属を溶かしていきます。
また、その他にも、果実、野菜、コーヒー、お茶なども化学反応を引き起こす原因になります。
上下の歯が噛み合ったときの摩擦によって金属のイオンが唾液に中に広がり、さらに危険性は高まります。
そして時間とともにさらに水銀を含む金属が溶け始め、内臓に吸収されさらには血流に乗って全身を巡り、取り込まれた金属イオンは体内のタンパク質と結合します。

このタンパク質と結合した物質を異常なものと認識した生体がアレルギー性をもつようになり、再び同じ金属が体内に入ってタンパク質と結合すると皮膚や粘膜を破壊することが「金属アレルギーのメカニズム」といわれています。
口の中の「ただれ」「炎症」、「全身倦怠感」「肩こり」「めまい」「頭痛」「イライラ」などもこれら金属アレルギーが原因ではないか?と最近では研究が行なわれています。

通常の金属アレルギーの治療について

通常、歯科において「金属アレルギー」のご相談された場合、ほとんどの医院さんでは次のような対処をします。

  1. 口腔内検査
    視診やレントゲンによる検査が中心です。
    口腔と歯の状態、金属の存在をチェックします。
  2. 金属アレルギー部分の詰め物、被せ物の取替え

問題点(1):保険の材料でのやりかえ

被せ物、詰め物の取替えを行なう場合に、保険の範囲内で治療を行う場合がよくあります。
金属アレルギーを起こさない保険で認められている材料といえばプラスチックなのですが、プラスチックは、その強度が弱く、通常の咬む力には全く耐えることはできず、すぐに磨り減ってちびてきます。
磨り減りちびてくる、と何が起こるかというと、「噛み合わせ(咬み合わせ)のずれ」が起こります。
被せ物、詰め物によって「噛み合わせ(咬み合わせ)」は大きく変り、そのことによって全身のバランスを崩される方は決して少なくはありません。

→「歯科治療成功の条件は噛み合わせ(咬み合わせ)」を参照

問題点(2):アマルガムの除去方法に問題

アマルガムは人間の体に対して「非常に毒性が強い」性質のものです。ですので、アマルガムを除去する治療ひとつにしても細心の注意とルールを守ることが必要です。
そのルールとは、削り取った水銀が患者さまのお口の中に入り込んでしまわないようにすることや、急性水銀中毒を起こさないための知識など、アマルガム除去において歯科医師が正確な知識を持っていないとできないということです。

理想的な治療法とは

歯科における「金属アレルギー」お悩みでお越しになられた患者さまにはまず、その症状がどの部分が原因でそうなったのか、を探っていきます。

歯科における金属アレルギーになる原因としては、
「過去の歯科治療において、金属アレルギーを引き起こす歯科材料を使っている」 ということにつきます。
金属アレルギーを引き起こしている原因が口の中にある場合は、すみやかに被せ物、詰め物のやり替えが必要です。
金属アレルギーを引き起こす金属を入れている限り、症状がよくなることはありません。

ここ2~3年で金属アレルギーの患者さんからのお問い合わせが非常に多くなっております。
これは年々、増え続けているように私達もこの医療の現場から肌で感じます。

アレルギーはもう皆様ご存知の通り、コップがいっぱいになるまで発症することはありません。
コップの中がいっぱいになったところで症状がはじめて出てき始めます。

院長吉本彰夫が開業当時から発信していることですが
一旦体内に取り込まれた金属は外に出ることは難しい のです。

今でこそ、マスコミ等で、歯の詰め物、銀の詰め物に対して警告を発していますが
一昔前は、金属アレルギーという言葉さえご存知ない方ばかり、でした。

今、当院でとても多い金属アレルギーに関するご相談です。

「自分は、金属アレルギーかもしれない。
歯科治療で口の中には銀色の詰め物がたくさん入っている。
春から夏にかけて、手足や顔、首に赤い湿疹がたくさんでている。
かゆみもあり、炎症もある。
今まで大丈夫だった化粧品がかぶれるようになった。
金属アレルギーかどうか調べるにはどうしたらいいのか?
私の口の中に入っている歯の詰め物が原因かどうかどう調べればいいのか?」
こういったお問い合わせです。

お肌が敏感な女性に多いご相談です。

お答えしますね。

(1)初診にお越し下さい
吉本歯科医院ではまず、初診にお越しいただきます(ご予約をお願いします)
そして当院院長吉本彰夫が、詳しい診断をさせて頂きます。
必要と判断した場合、必要な検査項目を検査可能な皮膚科の病院へ紹介状をお書きします。

(2)紹介状をお持ちになり皮膚科へ
皮膚科で、金属アレルギーの検査をお受けになられた後、
診断結果を、検査項目の結果をお持ちの上、
吉本歯科医院へ再度お越し頂き治療がスタートします。

(3)検査結果をもとに治療計画をたて、承諾を頂いた後、治療をスタート
もし、金属アレルギー反応が検査結果で出ている場合には
除去し、アレルギーを起こさない素材にて詰め物のやりかえを行ないます。


その際には、噛み合わせも同時に調整します。

歯の詰め物やりかえの際に重要なことは
かみ合わせ、です。

噛み合わせのバランスをみながら詰め物のやりかえを行ないます。
この過程を無視し、単に詰め物のやりかえを行なった場合
全身への不調につながっていくことも、あります。

たかが、詰め物じゃないか
では、ないのです。

噛み合わせを無視した詰め物のやりかえは
治療後、全身への不調
手足のしびれ、頭痛、肩こりへの原因となります。

金属アレルギーの原因となる金属は除去し、新しい被せ物を入れたはいいが
頭痛、肩こりがひどくなったというケースは、想像以上に多いのです。

どうぞ知って下さい。
私達は、噛み合わせの重要さをお伝えしたいのです。
一人でも多くの方に知って欲しい。

院長吉本彰夫の治療に対する考え方を知って欲しいのです。
知って頂くだけでも、選択することができるようになるのです。
知らなかったがゆえに、悲劇を起こして欲しくないのです。

→吉本歯科医院の金属アレルギー治療との特徴と症例をご覧ください

まずは皮膚科による金属アレルギー検査によって、何がアレルギー原因で、何がアレルギーでないかを調べることが大切です。

吉本歯科医院の特徴

歯科における「金属アレルギー」お悩みでお越しになられた患者さまにはまず、その症状がどの部分が原因でそうなったのか、を探っていきます。

まずは皮膚科による金属アレルギー検査によって、何がアレルギー原因で、何がアレルギーでないかを調べることが大切です。

歯科における金属アレルギーになる原因としては「過去の歯科治療において、金属アレルギーを引き起こす歯科材料を使っている」ということにつきます。

金属アレルギーを引き起こしている原因が口の中にある場合は、すみやかに被せ物、詰め物のやり替えが必要です。金属アレルギーを引き起こす金属を入れている限り、症状がよくなることはありません。

吉本歯科医院の金属アレルギーに対する治療

吉本歯科医院では、金属アレルギーの除去、及び、やり替え治療に対して次の「3つのお約束」に基づいて治療を行っております。

(1)金属アレルギーの可能性がゼロの材料を使う

吉本歯科医院では、詰め物、被せ物のやり替えを行なう場合に、その詰め物、被せ物には、安全性が確認されている素材のみをご提供しております(自由診療)。

当たり前のようですが、この当たり前のことが以外にもできていないことはよくあります。
溶け出した金属を除去し、また同じような金属を入れている場合も少なくありません。
現在の日本では保険制度で認められている歯科用の金属材料は残念ながらすべて金属アレルギーを引き起こす可能性があると言われております。
※唯一、保険で認められている素材でプラスチックがありますが、これはその強度の弱さから通常の咬む力には全く耐えることはできず、すぐに磨り減ってちびてきます。

磨り減りちびてくる、と何が起こるかというと、「噛み合わせ(咬み合わせ)のずれ」が起こります。
被せ物、詰め物によって「噛み合わせ(咬み合わせ)」は大きく変り、そのことによって全身のバランスを崩される方は決して少なくはありません。

→「歯科治療成功の条件は噛み合わせ(咬み合わせ)」を参照

(2)徹底した管理のもとでのアマルガムの除去

アマルガムは人間の体に対して「非常に毒性が強い」性質のものです。

ですので、アマルガムを除去する治療ひとつにしても細心の注意とルールを守ることが必要です。
そのルールとは、削り取った水銀が患者さまのお口の中に入り込んでしまわないようにすることや、急性水銀中毒を起こさないための知識など、アマルガム除去において歯科医師が正確な知識を持っていないとできません。

吉本歯科医院では、除去の際に、患者さまには、アマルガムの削りカスを吸い込んでしまわないよう徹底した配慮を行ないます。

もし、仮に削りカスを患者さまが吸い込んでしまった場合、毒である水銀などが、体内に直接流れ込んでしまう可能がでてきます。その危険性を排除するための取り組みを行なっております。

(3)接着技術による被せ物のやりかえ

どんなに綺麗にアマルガムを除去したとしても、どんなに良い素材であろうとも、新しく入れる詰め物や被せ物がきちんとした「接着技術」でもってくっつけられなければ意味がありません。
隙間があいてしまえば、またそこからバイ菌が入りやすくなってしまい、やり替えた部分から虫歯になってしまう可能性があります。

そのため吉本歯科医院では、「特殊接着技術」でもって被せ物、詰め物のやりかえを行ないます。

→吉本歯科医院の接着技術

吉本歯科医院の金属アレルギーに対する考え方

あなたは、「金属アレルギー」という言葉を聞いた時、どんなことをイメージされますか?
歯医者さんと、金属アレルギーって何か関係があるの?と思われる方も多いかと思います。

女性であれば、「ピアス」や「イヤリング」「ネックレス」をしていた時に耳や、首まわりに赤い湿疹ができたり、かゆくなったりした経験がおありになる方がいらっしゃいませんか?

特に、夏場、汗をかいた時に限って、首まわりや、耳が、かゆくなって赤い湿疹ができる、そんな方はいらっしゃいませんか?
「金属アレルギー」とは、一般的にこのような装飾品を身につけた場合に、かぶれやかゆみなどとして体が拒否反応をしてしまうもの、それが一般的にはよく知られています。

通常、貴金属そのものは身体に対して無害なものです。
しかし、汗や唾液などの体液と交わることによってその金属がイオン化を起こします。
そのイオン化した金属が体内に取り込まれてしまい、汗をかいた時に、かゆみが出たり、湿疹がでたり、ということが起こります。

湿疹や、かゆみだけの症状が出るだけではとどまらず、金属アレルギーの最も恐ろしいことは、一度体内に取り込まれた金属は、体内から全てを取り出すことができない、ということです。

重要なことですのでもう一度

「一度体内に取り込まれた金属は、体内から全てを取り出すことができない」

取り込まれた金属イオンは体内のタンパク質と結合します。

水俣病ってご存知ですか?
水銀汚染による公害病ですが、原理は全く同じです。

このタンパク質と結合した物質が私たちの体内に入り込むと、「それは異質なものである」と身体が認識し、アレルギー反応を起こし、皮膚や粘膜を破壊していく、これが金属アレルギーのメカニズムです。

金属アレルギーの特徴は、花粉アレルギーなどのようにある物質に対して、短期的にくしゃみや鼻水などの症状が出るものとは違います。

ある程度、金属の量が体内にたまり続け、その許容範囲のコップがいっぱいになった時点で、一気に表面に溢れ出てくる遅延型のアレルギーです。

ですので、「今は、何の症状もない」という方でも、数年後、将来に、「ある日突然発症する」という可能性があります。
ピアスやネックレスなどによる皮膚症状は目に見える部分に接触し発症しますからその原因に気がつくきっかけになります。

しかし、盲点となっていることが、あるのです。
それが私が申し上げます「歯科材料による金属アレルギー」です。

あなたは今までに歯医者さんでこんな体験がおありになりませんか?

虫歯ができました。
虫歯ができたので歯医者さんに行きました。
虫歯を削って詰めて治療をしてもらいました。
保険証を持っているので、保険の範囲内で診療費を支払い、通院を終了しました。
お口の中を鏡で見てみると、虫歯の部分に銀の詰め物が大きく入っています。

保険診療で虫歯の治療に使用する歯の詰め物には、「歯科用アマルガム」という水銀を50%含む金属や「金銀パラジウム合金」がこの日本では一般的に使われております。

保険診療が適応されるので、現在でも多くの歯科医院で普通に使用されています。

また、患者さんも保険が認めている治療ということは、厚生労働省が認可している材料なのでまさか危険なものはないだろう、そう思われている方がほとんどです。

この歯科用アマルガムが日本で相当量売れている、という現実がある、ということは、日本では一般的に使われている歯科材料、と言えるでしょう。

アマルガムが恐ろしいのは、口の中で金属が溶け出しどんどん水銀が広がっていくことです。
金銀パラジウム合金も同じです。

口の中には唾液があります。
その唾液が電解液として作用し、金属を溶かしていきます。
他にも、果実、野菜、コーヒー、お茶なども化学反応を引き起こす原因になります。
上下の歯が噛み合ったときの摩擦によって金属のイオンが唾液の中に広がり、さらに危険性は高まります。

そして時間とともにさらに金属が溶け始め、内臓に吸収され、さらには血流に乗って全身を巡り、取り込まれた金属イオンは体内のタンパク質と結合します。

このタンパク質と結合した物質を異常なものと認識した生体がアレルギー性をもつようになり、次に同じ金属が体内に入ってタンパク質と結合すると皮膚や粘膜を破壊することが「金属アレルギーのメカニズム」といわれています。

掌、足の裏の「ただれ」「炎症」、「全身倦怠感」「肩こり」「めまい」「頭痛」「イライラ」などもこれら金属アレルギーが原因ではないか?と最近では研究が行なわれています。

金属アレルギーの治療の第一歩は、原因の金属を突き止めることです。
そして口の中に原因の金属があれば早期に取り除くことです。

そうしない限り金属アレルギーの症状は治まりません。

取り除いた後はアレルギーを引き起こす可能性がない素材に置き換えなければいけません。
しかし、やりかえたとしても、決して元に戻ることはございません。

思い出して下さい。
先ほども申し上げました
「一度体内に取り込まれた金属は、体内から全てを取り出すことができない」
ということです。
金属を入れてしまってからでは、もう遅い、のです。
ここにも「知らなかった」から「こんなことになってしまった」という現実が、あるのです。

最近、患者さまからよく質問されることがあります。
「金属アレルギーで問題になっているアマルガム治療が自分の口の中にされており心配」
という内容です。
あまりにも多いご質問なので、一度ここで私の考えについてお話させて頂きます。

近年マスコミでもアマルガム治療について、小さな水ぶくれが掌や足の裏にでき、皮膚が荒れてしまうだけでなく、放っておくと、胸や首、腰などの骨や関節が激しい炎症を起こし、激痛をもたらすこともある恐ろしい病と大々的に取り上げられました。
金属アレルギー検査をされてみて、もし陽性反応がでているようであれば治療をされることをおすすめします。

日本ではアマルガム治療は、保険診療で認められており、現在も一般的な治療として使われています。
アマルガムは、銀、スズ、銅、少量の亜鉛、そして残りの40~50%が水銀で構成されています。
この治療には賛否両論あります。

アメリカ歯科医師会(ADA)は、アマルガムに含まれる水銀は「安全」である、としています。
それに対し、スウェーデンやドイツでは使用が禁止されており、イギリスでも妊婦さんへの使用には警告を発しています。
私自身、学生時代にはアマルガムから生じる水銀よりも、食物や空気から生じる水銀の量の方が多いことを教わりました。
しかし、これは実験室でのお話であって、このアマルガムの予後は歯科医師のいわゆる術者の腕によって、また口腔内の環境によって大きく左右されます。

実際は3年以内でほとんどのアマルガムは劣化を示しており、約10年後には70%が溶けて消失するという結果を出している研究者もいます。
このような理由から

私は吉本歯科医院では、虫歯治療に際し、「アマルガム治療」を行っておりません。

確かに症状の出ない患者さんの方が数は多いかもしれません。
しかし、金属アレルギーは「なってから対策を考える」ことは、できないのです。
「なる前に防ぐ」ほうが、望ましいのです。
また「なってしまってからではもう遅い」のです。

それは先ほども申しましたとおり
「一度体内に取り込まれた金属は、体内から全てを取り出すことができない」
からです。

どうぞこれから歯科治療をお受けになられる方は、治療を行う前に、虫歯を削る前に、口の中に金属を入れる前に、この質問を歯科医師に投げかけて下さい。
「この歯科材料は金属アレルギーを引き起こす可能性がありますか?」と。
そうすると歯科医師はこんな選択をあなたに提案してくれると思います。
「保険の範囲内で治療を行う場合は、金属アレルギーを引き起こす可能性がある場合があります。保険外診療であれば、セラミックや、チタンなど、金属アレルギーを引き起こさない材料も選べます。どちらを選ばれますか?」と。

歯科材料に対して深い認識のある歯科医師であれば、必ず選択の余地を患者さんに与えてくれるはずです。
ただし、保険では認められていませんので、自由診療になります。
しかし、将来起こりうる金属アレルギーを引き起こす材料を使うのかどうなのか?そのことを選ぶ権利は患者さんにあります。

残念ながらほとんどの方は
「そんなこと知らなかったし、聞かれもしなかった」
とおっしゃられます。
また、吉本歯科医院へお越しになられる患者さまは「もし知っていたら、絶対にこんな治療を選択はしなかった」と。


実際に「金属アレルギー」になられた患者さんの体験談

私ども吉本歯科医院にお越しになられた患者さんで、まさに「金属アレルギー」によってご自身の人生が大きく狂ってしまった、という方をご紹介します。
患者さんのお話をじっくりおうかがいしてみると、いかに、歯科に対する正しい知識、正確な情報が少ないか、また、多くの方に知らされていないか、ということに愕然としました。
今回、この患者さんには実名にてご自身の体験を語っていただけることになりましたので、ご登場頂きます。

佐伯みち子さんです。

佐伯さんは、19歳の時に、「成人式を迎える前に歯を全部綺麗に治しておこう」と、そんな軽い気持ちで、歯科医院に行ったことが全てのはじまりだった、そうです。

結婚式の前に
就職する前に
子供ができる前に

こんな理由で、「歯を全部治しておこう」と決心される方は実はとても、多いのです。
そして、その歯医者さんでは、お口の中にある全ての虫歯を削り取り、そこにアマルガムという歯科材料(いわゆる銀の詰め物)を詰めました。

それから、20数年が過ぎました。
お仕事でお忙しい生活を過ごされている時です。
ある日突然、「原因不明の蕁麻疹やかゆみ」が全身に出始めました。
「これは大変なことだ」と思い、皮膚科を受診しました。
そして、「蕁麻疹」の原因を突きとめるためアレルギー検査を受けました。

ここからはインタビュー形式でご紹介します。

(佐伯) アレルギーの検査結果は、「何かに反応はしているが、何かということは特定できない」と言われたんです。血液検査も受けました。

(吉本) それはアレルギー検査ですね。その数値が高かったんですか?

(佐伯) いいえ、異常な数字ではなかったんです。やや高め。標準よりは高め。この数字だけしか反応してないんです。卵白とか牛乳とかエビとか。ウナギ、マグロ、スギ花粉、ハウスダスト、ダニ、こういうものを全部調べても何も反応してないのです。
この時には、何が原因なのか分らなかったんですよ。皮膚科の先生も何かに反応しているんだけれども、その原因が何なのかが分らない。だから「かゆみ止め」のお薬を処方しますね。「朝晩、1日2錠、それを飲んでください」と言われました。そのかゆみ止めの薬が抗ヒスタミン剤でした。

(吉本) それまでは、そんな症状はなかったわけですよね?

(佐伯) はい、無かったです。
ある日突然、蕁麻疹が身体中に出はじめたんです。
その他の自覚症状としては、「なんとなく歯が痛いな、奥歯が痛いな~」という感じだったんです。
歯医者さんにも行かないといけないなと思いながらも仕事が忙しかったので、放っておいたんですよ。

(吉本) よっぽど痛くならないと歯医者には行きませんよね、多くの方はそうです。

(佐伯) そのうちに、毎日夕方5時か6時くらいになると体の疲れが出てくる時間に、微熱が出て蕁麻疹が出てくるんです。

(吉本) その蕁麻疹は、かゆいのですか?

(佐伯) それはもう、すごくかゆいんです。最初は虫刺されみたいに。ちょっと赤く盛り上がった感じの蕁麻疹ですよ。それが何個も出てくるんです。
特に肌の弱いところ、二の腕とか、お腹とか太腿などに出てくるのです。それがかゆくて我慢できないから、かきはじめるじゃないですか。そうすると蕁麻疹がつながって全身に広がるのです。頭の中までかゆくなりますから・・・・

(吉本) それはつらいですね。

(佐伯) 次の日の朝になったら、少しは赤味が引いていますがあとが残ってるんです。

(吉本) 朝になったら蕁麻疹は引いているんですね。かゆみも治まるわけですね。

(佐伯) そう、だからとりあえず頑張って仕事しますよね。でも、やはり夕方になると同じようにまた出てくるんです。それの繰り返しが、1年間くらい続いていたと思います。相変わらず、微熱も出ていましたから、内科も受診しました。同時に内臓の検査もしてもらいましたが、これといって蕁麻疹の原因になるものは見つかりませんでした。

(吉本) どこに行っても原因が見つからなかったんですね。

(佐伯) そうなんです!それから仕方なくかゆみ止めの薬を1年間飲み続けたら、今度はその薬の副作用で身体がだるくなるし、朝も目ざめが悪く、大事な仕事の時にも眠くなって本当に困りました。飲めば一時的にかゆみがおさまるだけで、蕁麻疹が出ないわけじゃないから大変でした。

(吉本) かゆみだけを抑えるわけですね。

(佐伯) そうなんです。蕁麻疹は出ている。ただかゆみを抑えるというだけです。今思えば分るんですね。あれだけ身体がだるくて、目覚めが悪く眠気の原因はそのお薬のせいだと言うことが。それからも、ずっと原因が分からないまま、仕事で忙しくしていましたし、歯の痛みも時々ありました。

そんなある日たまたま美容室で、「歯の痛みが続いているんですが、いい先生をご存知ないかしら」って相談したら、僕の友達にいい先生がいますよと言うことになって、紹介してくださったんですね。すぐに電話し予約を取って頂きました。そして、診て頂いたんですよ。受付で問診表を書いて、その問診表に「アレルギーはありますか」という質問がありましたので、「はい」のところにチェックをしました。

すると、何のアレルギーですか? と聞かれましたので「イヤリングをつけると1時間くらいでかゆくなり始め、それでもつけていると水疱になり、ただれてきます」って先生にお話したら、「おそらく金属アレルギーがあると思うので、治療する前に一度、大きな病院、総合病院で金属アレルギーのテストをしてみてください」と紹介状を書いてくださいました。
それで検査した結果、なんと18の検査項目のうち11個が反応していたんです!

(吉本) 18個のうち11個も金属アレルギー反応が出ていたわけですね?

(佐伯) ニッケルとか白金とか、亜鉛もあるでしょ。とにかく2+(強反応)が出てるのもあったんですよ。私の場合、白金(プラチナ)もだめでしたね。その検査結果を持って歯医者さんに行ったら、先生が「すごい!金属アレルギーの反応の数が・・・・」とおっしゃられました。

(吉本) そこで初めて、佐伯さんはご自身が金属アレルギーだと知ったわけなんですね?

(佐伯) はい、そうなんです。結果的に、蕁麻疹はこの金属アレルギーが原因だったんですね。「成人する前に歯を全部きちんと治しておこう」、こんなきっかけから全ての虫歯治療を行いました。まさか、「その時は、こんな恐ろしいことを引き起こすものが自分の口の中に入ったとは夢にも思っていませんでした。」



ここまでの話をまとめますと、佐伯さんは、「成人する前に歯をきちんと治しておこう」「小さい虫歯も一つ残らず治しておこう」と思われたことが歯科治療をすることになったきっかけです。

そして、小さい虫歯であってもひとつ残らず削って詰め物をする治療を行いました。
その時に治療した銀の詰め物、この素材が、金属アレルギーを引き起こす可能性がある素材だった、ということです。

この保険治療は、現在日本の歯科医院でも一般的に行なわれている治療です。
虫歯になって歯を治療する時、多くは虫歯になった部分を削り取り、その部分に詰め物、被せ物をして歯を治療します。
その際に使われる詰め物、被せ物ですが、これは現在、保険で認められている素材を使いますと「アマルガム」「ニッケルクロム合金」「金銀パラジウム合金」などといった金属を使いますが、これらは全て金属アレルギーを引き起こしやすいものです。

最近では「金属アレルギー」がよくマスコミに取り上げられるのでこのアマルガムが引き起こす影響についても少しずつ知られてきました。
日本の保険制度で治療するアマルガムは、歯の詰め物に使われるわけですが、時間が経てば少しずつ、金属が溶け出し、アマルガムに含まれている水銀が血液中に流れ込んでいきます。
水銀はいわば「毒」と同じなので、水銀が体中に流れていくことで、さまざまな体調不良を引き起こします。
水銀が体内にずっと入っている、この悪影響は計り知れません。
その不調はどこに出てくるかは人によってさまざまですが、手足の肌荒れ、原因不明の肩こり、頭痛、口の中のただれ、吐き気・息苦しさなど、を引き起こします。

吉本歯科医院にお越しになられる患者様のなかにも何人か金属アレルギーの疑いが考えられ、皮膚科に紹介をさせていただきました。
「金属アレルギーかもしれない」とご自分でおっしゃられる方もいらっしゃいますし、ご自分では、そう思ってなく、私から「金属アレルギーの可能性があります」とお話させて頂く事もあります。

ご自分で言われる方の症状をお聞きしてみると、アクセサリーをつけると皮膚が赤くなるとか痒くなるという症状が多いようです。
口の中の金属が原因と思っている方は、ほとんどいらっしゃいません。

先日も、ある患者さんが「ブレスレットをつけてかぶれたことがある」と言われたので皮膚科での検査をお勧めしました。

こちらが検査結果です。
「+」と書かれている物にアレルギー反応がありました。

この患者さんの場合は
■パラジウム
■コバルト
■ニッケル

以上3つにアレルギーを起こすとの結果が出ました。

いずれも歯科治療で歯に被せたり、詰めたりする時に使われた金属です。
この患者さんは数年前に歯科治療で金属を入れていました。
口の中の金属アレルギーは、金属を使用してから数十年たって突然発症することも多く、すぐにアレルギー症状が現れるとは限りません。

また金属が直接当たる部分がかぶれるだけでなく、掌や足の裏、全身にまで影響が出ることがあります。

ではなぜ、このような素材を厚生労働省は保険で認めているのか、ということになります。
歯科における保険制度が今の形に指定されたのは、日本が戦後まもなく物質もない、
非常に貧しかった時代に定められた制度です。
物質がない時代にかろうじて歯科に使える金属が、この「アマルガム合金」であったり「ニッケルクロム合金」「金銀パラジウム合金」であったりしたのです。

その制度を50年たった今でも変わらず運用させている、ということ自体がそもそもおかしいのですが今の日本の現状を考えますと、到底そのような予算はなく、痛みをとるための最低限の治療しか受けられないのが「現在の日本の保険治療」ということになります。
これは歯科の保険にかかわらず、医療や介護などの保険にもいえることですが、一度制定された制度を国として変える、ということは大変困難なことです。
これは現在の政治の様子を見て頂いているとおわかりになるかと思います。

現在、吉本歯科医院にも、過去に治療した部分をなんとか再治療したい、過去に治療した部分が金属アレルギーを引き起こしている、といった患者さまがお越しになられます。
歯科医師は、自分や自分の家族、大切な人には絶対に保険の詰め物や被せ物をすることはありません。

それは、なぜか?
なぜならばその恐ろしさが自分自身で分っているからです。
私にも家族がいます。
そして私の医院にもスタッフがいます。

私の診療哲学の柱には「自分自身が受けたい治療」「家族にできる治療だけを患者さんに」という理念があります。
その理念を開業以来崩したことは、ありません。
ですので、私は金属アレルギーを引き起こす可能性がある素材は、私の治療には採用したいとは思いません。
お口に入れる素材もジルコニア、セラミック、チタンなどの安心できる素材を第一優先に考えたいと思っています。

また、通常の虫歯治療において、本当にきちんと治療をすれば同じ場所が何度も虫歯になることはありません。
しかし、現実は、何度も何度も同じところが虫歯に侵され、その度に歯科医院に行って、削っては詰めて削っては詰めての繰り返し。
気がつけば大切な歯を失ってしまった、ということがあまりにも多いのです。

佐伯さんは、「成人する前に口の中を全部きちんとしておこう」ということがきっかけで、どんな小さな虫歯も、削り詰め物を入れる虫歯治療を行いました。
その詰めた歯科材料が、実は「金属アレルギーを引き起こす材質」だった、という事実が検査結果により明らかになりました。


(吉本) アレルギー検査をしてはじめて、佐伯さんご自身が「金属アレルギー」だと知ったわけなんですね。

(佐伯) はい、そうです。42歳の頃に蕁麻疹が出はじめて、その1年後に、分かったわけです。

(吉本) 1年間、原因不明の蕁麻疹と、かゆみに苦しんだのですね。

(佐伯) はい。1年間はかゆみ止めのお薬を飲み続けていました。お薬の副作用で全身のだるさに耐えられなくなっていました。

(吉本) 病院でアレルギー検査をして、金属アレルギーということが分かった後、歯医者さんで治療をしたわけですか?

(佐伯) 先生が私の奥歯の痛いところの金属のかぶせ物をはずした段階で、こうおっしゃられたんです。「ああ、佐伯さん、これはひどいことになっていますよ、ドロドロになっている」と。「これは痛いはずです」と。そして、「この歯はもう助かりません」と言われました。先生の診断では、金属アレルギーの根源はこの歯だということでした。

(吉本) 原因不明の蕁麻疹の正体は、歯科の詰め物だった、ということですね。

(佐伯) そうです。アレルギーのひどい状態になってるから、これは即、抜かないといけないと言われました。その金属アレルギーの検査結果から見ても、私の口の中に今入っている金属をすべて取らないとだめって言われたんですよ。

(吉本) つまり虫歯で削って詰めた銀のかぶせ物をすべて取り除かなくてはならない、ということですね。

(佐伯) はい。口の中の唾液と歯の金属の詰め物が反応して、その反応したものが血液中に溶け出していくなんて、とても恐ろしい話です。

(吉本) 結局すべてかぶせ物をやりかえる治療をされたわけですか?

(佐伯) そうです。どんな小さな虫歯の詰め物部分の金属もすべてはずしてチタンの土台を入れて、セラミックの歯でかぶせるしか治療方法がないと説明されました。その時期、私は仕事で全国を飛び回って殆ど出張生活でしたので治療時間をとれるかどうか心配でした。また、痛い治療になるの?私は注射恐怖症で麻酔の注射も怖いし、体に何か刺されたりとか、切られたりとか本当に嫌なんです。すぐ気分が悪くなってしまうのでとても不安でした。 治療費も200万円以上は必要だと説明を受け、その金額にも驚きました。

(吉本) 全てチタンの土台とセラミックにしたんですね?

(佐伯) そうです。治療には2年半かかりました。でもすべての金属をはずして、おそらく2~3日で蕁麻疹はなくなりました。金属を口の中から取り外すことで嘘のように蕁麻疹はでなくなりました。金属アレルギーって本当に恐いと思いましたね。

(吉本) 歯の金属を外したことで、蕁麻疹がピタリ止まったわけですね。

(佐伯) はい。そうですが・・・・・。治療が終って3年くらい経ってからですが、肩こりや頭痛に悩むようになりました。その頭痛というのも尋常な痛みじゃなく、吐き気もありますし、ひどいときには救急車を呼ぶほどの激痛になります。

(吉本) 歯の治療をするまでは、そんな頭痛はなかったのですか?

(佐伯) 今、考えてみると金属アレルギーの症状が出ていたのかもしれませんが、多少の頭痛の症状は、ありました。でも今のような痛みではありません。それがどんどんひどい痛みになり側頭部が痺れるようになってきたのです。でも、まさか歯の治療が原因とは思いませんよね。

(佐伯) この肩こり、痺れはどこか骨の異常、首の異常があるんじゃないか?と思い悩み脳外科や整形外科を受診していました。MRIやCTの検査もしました。しかし、これという原因は見つからなかったのです。やっぱり頭痛はひどいまま、肩こりも解消されない。痺れは益々ひどくなって、とても不安でした。

(吉本) 原因がわからないと不安は募りますよね。

(佐伯) それで治療をした歯医者さんに相談しましたら、歯の治療はきちんとできているので異常はないとのことでした。そして、ペインクリニックを紹介しますからそこに行って下さいと言われました。

(吉本) ペインクリニック、いわゆる痛みを感じさせなくする治療を専門とする診療科のことですね。

(佐伯) そう言われて、ペインクリニックにも何回か通いましたが、症状は改善されないままでした。
困り果てていた時に友達が「もしかしたら噛み合わせかもしれないね」「一度噛み合わせをきちんと診てもらったらいい」と。

噛み合わせをちゃんと診てもらえるっていう先生のところに紹介してもらって行きました。
レントゲンも撮って、口の中を全部診て頂きました。
すると、「噛み合わせが合っていない、噛み合わせを考えて治療をしていない」とのこと。噛み合わせの悪さが原因で全身への不調という原因で痺れが出たり、頭痛、肩こりが悪化してきている、と。それを改善しようと思ったら、全部の歯をやり直さないといけない、と。

(吉本) また、全部やりかえを・・・・ですか。

(佐伯) そうです。もう、信じられないくらいショックでした。私は先生に確認しました。「先生、それで本当によくなるんですね」と。先生は、「完全に良くなるとは言い切れませんが、ほうっておいたら症状は軽減しません」とおっしゃられました。

(吉本) また、全ての歯をやり直したわけなんですね。

(佐伯) そうです。また高額な費用をかけて口の中にあるセラミックを全部はずしました。根っこの治療も再度やり直しました。頭痛や痺れがひどくては仕事もできないですからね。また2年間ずっと歯医者さんに通ったんです。

(吉本) つまり、一度やりかえたものをここで再びすべてやりかえをしたのですね?

(佐伯) そうです。

(吉本) それで、症状は改善されたのですか?

(佐伯) 痺れは取れました。しかし、頭痛は改善されないままです。

(吉本) 痺れは取れたけど、頭痛は残ったまま。

(佐伯) 頭痛に苦しむ私のことを周囲のみんなが心配して下さり、「本当にその歯医者さんの治療で大丈夫なの?」って。

(吉本) それは、もちろん身近な方は心配されますよね。

(佐伯) 私の友人が「佐伯さん、一度だまされたと思って私が紹介する歯医者さんのところへ行ってみなさい」っていうことで、治療中でしたが、行ってみたんです。

(吉本) 別の歯医者さんに行かれたのですね。

(佐伯) はい。少しお年を召された先生でした。その先生にお話しするとこうおっしゃいました。「佐伯さん、歯の治療はきちんとされています。が、しかし、あなたの歯は人工のセラミックという一番硬いものを素材に選ばれています。だから硬いセラミックの歯同士がガンガン当たるわけなので、頭蓋骨に負荷がかかりすぎて、頭痛が起こるわけです。人間の歯同士は当たってもそんなに硬くないのでそこまでの衝撃にはならないのです。辛いですが、避けられない悩みなのです。

(吉本) セラミックは、陶器ですからね。歯科材料の中で、最も丈夫で、硬い、という特徴があります。

(佐伯) 先生は「この症状はあなたにとっては厳しい選択になりますが、金属アレルギーの害をとるか、セラミックという素材の害をとるか、その2つの選択肢しかあなたにはもう残っていないんです」と。金属アレルギーの金属を取り除くことで毎日蕁麻疹でかゆいのは改善されました。

(佐伯) その先生の説明で「素材にセラミックを選んだ段階でこの肩こりと頭痛は、付き合っていかないといけないものなんだ」って思いました。
しかし、治療した後の弊害を知らされないまま、治療がされたことへの不信感はぬぐい去れませんでした。こういったこと全部説明してもらって、「ああ、そういうことだったんだ」いうことが分かったんです。

金属アレルギーがこれほどまでに、自分の人生を支配してしまうものなんだということが分ったときに、「ああ、もっと早くに、そういう歯科治療の材料で、もしかしたらこういうことが起きるかもしれませんよ」ということの、情報発信というものをしていただきたかったなということが、正直なところです。もっと早くに知りたかった。でも、どうしてそんなに危険なもの、体に恐ろしい反応を引き起こすような金属を使うのでしょう?たとえ、保険治療で国が認めてたとしても。

(吉本) 保険で採用している素材なのに・・・・ですよね。

(佐伯) 口の中に入れた詰め物から金属が唾液に反応して溶け出すなんて・・・・。先生から説明を聞いた時には、信じられないほどショックでした。

(吉本) まだまだ多くの方は、ご存知ないだと思います。

(佐伯) 治るというから治療したのにこんなことになってしまって本当につらいです。そして、今回、吉本歯科医院さんでレントゲンを撮ったら、ここ鼻まで真っ白になってたわけでしょ。

(吉本) はい、そうです。鼻まで、骨が溶けてバイ菌が入りやすくなっている状態です。残念ながら歯を抜かなくてはならない状態です。

(佐伯) 最初の治療の時に、「この素材は金属アレルギーを引き起こす可能性がありますよ」と、なぜ、その時に説明してくれなかったのか?悔やまれてなりません。

(吉本) 選択する余地を与えて欲しかった、ですね。

(佐伯) そうです。もし、あの時、虫歯を削って詰め物を入れる前に「佐伯さん、いまから入れる金属には金属アレルギーを引き起こす可能性があるけれど、どうしますか?」と、きちんと教えてくれていたら、私は今こんなに苦しむことは、なかったんです。

(吉本) 矛盾を感じますよね。

(佐伯) はい、矛盾だけではなく 今は怒りさえ感じています。

(吉本) そもそもの保険制度に頼ってしまう市民感覚を改革しない限り、こんなことはずっと続きます。だから、生活者は、「本当のことを知る必要がある」のです。

(佐伯) 金属アレルギーを引き起こす可能性がある材料なんだということがわかっているのなら、患者さんにそういう選択肢がありますよという情報を教えて欲しかったですね。そしたら判断はつきますよね。「ピアスやイヤリングでかぶれた人は特に気をつけたほうがいいんですよ!」と言って下されば先に金属アレルギーのパッチテストをして対策を講じることができますよね。

正しい情報を伝えてあげないと、私みたいに原因不明で苦しむ結果になります。全てを知っていたら、こんな選択をしなかった。もっと早く教えてくれていたらこんなことにはならなかった。




佐伯さんのインタビューはここで終了です。
金属アレルギーが引き起こした弊害は、蕁麻疹やかゆみだけの皮膚症状だけでは治まらず、金属を全て取り除いた後も、体内に金属は残ります。

一度体内に取り込まれた金属は、そうそう簡単に体内から取り除くことはできない

ということです。

2010年2月6日(土)と2月13日(土)午後5時30~、TBS系列「報道特集NEXT」の番組で、中国での歯科技工物問題に関して放送がありました。
http://www.tbs.co.jp/houtoku/onair/

報道された問題点は

  • 歯科医が指示して頼んだものとは異なる材料で作製されていた。
  • 日本では25年前に使用が禁止されている「有害金属ベリリウム」が混入していた。
  • 歯科技工物の安全性をどう確保するするのか?
  • 金属アレルギーが増えている。小さな水ぶくれが掌や足の裏にでき、皮膚が荒れてしまうだけでなく、放っておくと、胸や首、腰などの骨や関節が激しい炎症を起こし、激痛をもたらすこともある恐ろしい病である。
  • ニッケル、コバルト、水銀、パラジウム等の歯科用金属を使ったパッチテストで陽性が増えている。
  • 中国での歯科技工のレベルは日本の30年前のレベルである。中国と日本では安全性に対する基準が違いすぎる。日本の厚生労働省研究班は報告で輸出型大型歯科技工所は問題ないとしている。

歯科理工学の教授が何人も取材に応じていました。
歯科理工学?聞きなれない名前ですよね。
主に歯科で使用する材料や器具の安全性や開発についての研究を行っています。
私、吉本彰夫は(社)日本歯科理工学会のDentalMaterialsSeniorAdviserつまり指導医という立場ですので詳しくご紹介させていただきます。

歯科理工学の専門家として、一番懸念していることは,金属アレルギー患者さんが増えていることです。
金属アレルギーを引き起こす可能性のある材質を口腔内に入れるべきではないということです。
なぜ日本の厚生労働省研究班は報告で輸出型大型歯科技工所は問題ないとしたと思いますか?
これだけ金属アレルギーの患者さんが増えている。
今後も間違いなく増えていく。

どう考えても普通の方はおかしいと感じますよね。
これは日本の保険制度で認めている材質基準を崩せないという問題が前提条件としてあるためです。
この問題を否定してしまうと財政的問題で歯科を保険で診るためには今の何十倍何百倍以上もの税金を投入しなければ安全性を維持できなくなってしまうという問題が表面化してしまいます。
中国での歯科技工のレベルは日本の30年前のレベルであるとの報道がありましたが、実は日本自身がヨーロッパ諸国の安全基準からいうと何十年も遅れているのです。

実際に患者さんのお口の中で金属の詰め物やかぶせ物に穴がポツポツと空いて溶け出していたり、ヒビが入ったり割れていることがあります。
簡単に口の中から金属が溶け出して体内に取り込まれている状況をみると、別の材料に置き換えた方が良いかと思います。
確かに症状のない患者さんの方が数は多いかもしれません。
しかし、金属アレルギーは「なってから対策を考える」よりも、「なる前に防ぐ」ほうが、望ましいといえます。
ただし、奥歯のかみ合わせの強い力がかかる部分では、保険診療で認められているコンポジットレジンなどの弱い材料に代えた場合、将来的にすり減ってかみ合わせの高さが変わって顎や全身に悪い影響を及ぼしかねないことや、破折して虫歯になりやすくなることもあります。

虫歯の治療ひとつにしても、こういった材質の問題、噛み合わせの問題等、いろいろな視点を全て考慮に入れた治療計画を行う必要があります。
今までは、患者さんは診療台の上ではほぼ「まな板の鯉状態」でした。
しかし、そのことによって「知らされなかったことで大変なことになってしまった」という現実が多くあるのです。
どうぞ患者さんご自身が知って下さい。


TBS系列(山陽放送)「報道特集NEXT」中国技工物問題について

2010年2月6日(土)午後5時30~、TBS系列(山陽放送)「報道特集NEXT」の番組内で、歯科技工物問題に関して放送がありました.
http://www.tbs.co.jp/houtoku/onair/

報道された問題点は

  • 歯科医が指示して頼んだものとは異なる材料で作製されていた
  • 日本では25年前に使用が禁止されている「有害金属ベリリウム」が混入していた
  • 歯科技工物の安全性をどう確保するするのか?
  • 金属アレルギーが増えている.小さな水ぶくれが手のひらや足の裏にでき、皮膚が荒れてしまうだけでなく、放っておくと、胸や首、腰などの骨や関節が激しい炎症を起こし、激痛をもたらすこともある恐ろしい病である
  • ニッケル,コバルト,水銀,パラジウム等の歯科用金属を使ったパッチテストで陽性が増えている.
  • 中国での歯科技工のレベルは日本の30年前のレベルである.中国と日本では安全性に対する基準が違いすぎる.日本の厚生労働省研究班は報告で輸出型大型歯科技工所は問題ないとしている.

歯科理工学の教授が何人も取材に応じていました。
歯科理工学?聞きなれない名前ですよね.

主に歯科で使用する材料や器具の安全性や開発について研究を行っています.

院長吉本彰夫は(社)日本歯科理工学会のDentalMaterialsSeniorAdviserつまり指導医という立場を行っておりますので詳しくご紹介させていただきます.

さて歯科理工学の専門家として,一番懸念していることは,金属アレルギー患者さんが増えていることです.

金属アレルギーを引き起こす可能性のある材質を口腔内に入れるべきではないということです.

なぜ日本の厚生労働省研究班は報告で輸出型大型歯科技工所は問題ないとしたと思いますか?

これだけ金属アレルギーの患者さんが増えている.
今後も間違いなく増えていく.
どう考えても普通の方はおかしいと感じますよね.

これは日本の保険制度で認めている材質基準を崩せないという問題が前提条件としてあるためです.

この問題を否定してしまうと財政的問題で歯科を保険で診るためには今の何十倍何百倍以上もの税金を投入しなければ安全性を維持できなくなってしまうという問題が表面化してしまいます.

中国での歯科技工のレベルは日本の30年前のレベルであるとの報道がありましたが,実は日本自身がヨーロッパ諸国の安全基準からいうと何十年も遅れているのです.

以前にも記載したブログの内容ですが再度載せますね.
http://www.8181118.com/director/2009/11/post-16.php
http://www.8181118.com/director/2009/11/post-17.php

最近、患者さまからよく質問されることがあります。
「金属アレルギーで問題になっているアマルガム治療が自分の口の中にされており心配」
という内容です。

アマルガム治療とは、虫歯治療などの際に、歯を削って詰め物をします。その時に歯の詰め物に使われているアマルガムという金属が水銀中毒、また今よく騒がれている金属アレルギーを引き起こす原因となっている、と言われています。

あまりにも多いご質問なので、一度ここで私の考えについてお話させて頂きます。

近年マスコミでもアマルガム治療について、小さな水ぶくれが手のひらや足の裏にでき、皮膚が荒れてしまうだけでなく、放っておくと、胸や首、腰などの骨や関節が激しい炎症を起こし、激痛をもたらすこともある恐ろしい病と大々的に取り上げられご心配かと思います。
金属アレルギー検査をされてみて、もしアマルガムが溶け出しているようであれば治療をされることをおすすめします。

日本ではアマルガム治療は、保険診療で認められており、現在も一般的な治療として使われています。

アマルガムは、銀、スズ、銅、少量の亜鉛、そして残りの40~50%が水銀で構成されています。
この治療には賛否両論あります。
アメリカ歯科医師会(ADA)は、アマルガムに含まれる水銀は「安全」である、としています。
それに対し、スウェーデンやドイツでは使用が禁止されており、イギリスでも妊婦さんへの使用には警告を発しています。
私自身、学生時代にはアマルガムから生じる水銀よりも、食物や空気から生じる水銀の量の方が多いことを教わりました。
しかし、これは実験室のお話であって、このアマルガムの予後は術者の腕によって、また口腔内の環境によって大きく左右されます。
吉本歯科医院の特殊技術:接着について

実際は3年以内でほとんどのアマルガムは劣化を示しており、約10年後には70%が溶けて消失するという結果を出している研究者もいます。

このような理由から私は吉本歯科医院では、虫歯治療に際し、「アマルガム治療」を行っておりません。
実際患者さんのお口の中で穴がポツポツと空いて溶け出していたり、ヒビが入ったり割れていることがほとんどであります。
簡単に口の中から金属が溶け出して体内に取り込まれている状況をみると、別の材料に置き換えた方が良いかと思われます。
確かに症状のない患者さんの方が数は多いかもしれません。
しかし、金属アレルギーは「なってから対策を考える」よりも、「なる前に防ぐ」ほうが、望ましいといえます。

ただし、奥歯のかみ合わせの強い力がかかる部分では、保険診療で認められているコンポジットレジンなどの弱い材料に代えた場合、将来的にすり減ってかみ合わせの高さが変わって顎や全身に悪い影響を及ぼしかねないことや、破折して虫歯になりやすくなることもあります。

日本歯科新聞社発行の、「日本歯科新聞」2006年8月29日第1478号7面に掲載された吉本彰夫の記事「金属アレルギーを我々は食い止められるだろうか?」もご紹介します。

「金属アレルギーを我々は食い止められるだろうか?」

(社)日本補綴歯科学会第115回学術大会(札幌)に参加して

吉本彰夫
香川県高松市開業
日本補綴歯科学会専門医
日本接着歯学会認定医

平成18年7月8日(土),9日(日)札幌市にて(社)日本補綴歯科学会第115回学術大会が開催された。参加して感じた一開業医の雑感である。
「咬合・咀嚼が創る健康長寿」をメインテーマとし、多数の発表や講演が行われた。

多くの発表の中で特に気になる発表があった。

金属アレルギーの患者数推移とアレルゲン金属の種類である。

水銀アマルガムが「掌蹠膿疱症」を引き起こすことは我々にも周知の事実である。
また近年マスコミに、小さな水ぶくれが手のひらや足の裏にでき、皮膚が荒れてしまうだけでなく、放っておくと、胸や首、腰などの骨や関節が激しい炎症を起こし、激痛をもたらすこともある恐ろしい病と大々的に取り上げられた。

保険診療に普段使用しているパラジウムによる金属アレルギー患者数が増えている。
比率が増えている。いかがだろうか?

私自身10年ほど前の診療で、金銀パラジウム合金の補綴物が半年ほどで変色するケースを経験したことがある。

材料的な問題か鋳造欠陥によるものかとあまり気にも止めていなかった。
同一患者の別の部位に補綴を行った際、口腔内写真を撮影した。
半年後のリコール。

またしても変色していた。まさか!と思った。
当時、患者には個人差があるため唾液のpHが酸性なのかもしれないとリトマス試験紙にて確認したが、変色は認められなかった。
患者は保険診療を希望していたため、「色が変わっても機能的には問題ないですよ。安全ですよ。」とお話した。
不安がよぎっていた。

今回東京医科歯科大学から「近年における歯科アレルギー外来受診患者の病態およびパッチテスト陽性元素の変化」と題してポスター発表が行われた。
以前にも同様の他大学の発表を見たことがある。10年来の不安がよみがえってきた。
将来の恐ろしい予感がはしる。

確かに金銀パラジウム合金が近年何百万人とういう患者さんに使用されている。
金属アレルギーがパラジウムで増えて当然の結果なのかもしれない。
金属アレルギーを引き起こすのは金属ではなく、金属イオンである。確かに短期間に何らかの症状を呈する患者さんもいる。
しかし多くは何年も何十年も経過してから症状が現れてくる。

確かに症状のない患者さんの方が数は多いかもしれない。
限られた国家予算の中で贅沢は言えないのかも知れない。

しかし金属アレルギーは「なってから対策を考える」よりも、「なる前に防ぐ」ほうが、望ましいといえるのではないでしょうか?

少なくとも私の家族や身内にはそのような治療をしたくない。

シンポジウムⅡではメタルフリー補綴歯科の最前線として最新の金属を使わない治療や接着治療の重要性が論議された。

特に高橋英登(東京支部)先生の材料の特性を熟知したコアや接着治療の重要性、操作一つ一つの重要性、的確で確実な処理の重要性を教わった。

シラン処理の活性化は早速臨床に取り入れさせていただいた。
メタルフリーの時代がやってくる予感がした。

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「金属アレルギー」については、当院までお問い合わせください

医療法人社団 吉翔会 吉本歯科医院 TEL:087-818-1118 受付時間 9:15~17:30(日・祝日・水曜日休診)

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