歯周病などで歯を失った部分に、
入れ歯にしようか、インプラントにしようか
メリットデメリットを教えて欲しい
私の場合はどちらがいいかを教えて欲しい
とご相談にお見えになる方はとても、多いです。
お話をうかがっていると、
患者さんが想像するインプラント、入れ歯の長所短所というのは
ほぼ、同じです。
患者さんが想像するインプラントの長所
■噛める
■違和感がない
■見た目がきれい
患者さんが想像するインプラントの短所
■手術が怖い
■費用が高い
■テレビなどの報道でトラブルが多いことが不安
次に
患者さんが想像する入れ歯の長所
■安い
■何度も作り直せる
■手術などないので楽
患者さんが想像する入れ歯の短所
■違和感がある
■見た目が老ける、老け顔になる
■入れ歯を使っている人の話から、「痛い、合わない、噛めない」と不安
ここ10年では、寿命も大きく伸び、
健康で長生きしたいという意識を
お持ちの方が圧倒的に増えてまいりました。
質の高い人生を過ごすために
歯が大事、ということを
知ってくださる方が増えてきたことは
素晴らしいことだと、思います。
「噛めない」という状態が毎日の精神状態、健康状態に
どれほど深く影響するかということを
さらに多くの方に先に(そうなる前に)、知っておいて頂きたいと思います。
しかし、
予算や安易な長所短所のイメージだけで
お口の中に入れるものを
選択するのは、危険です。
特に、インプラントを選択された方の場合は
噛み合わせを無視したインプラントをしてしまった場合、
後が、本当に悲惨です。
インプラントはあなたの顎の骨にドリルで穴を開け
ネジを埋め込み、骨とくっつけてしまうものです。
つまり、
インプラントは一度埋め込んだら動かない。
堅くくっついていますので、動かないのです。
建物を建てる時の
柱と思って下さい。
堅くて強い柱をドーンと顎の骨に埋め込んで
強く固定するのです。
しかし、
インプラント以外のあなたの歯は
簡単に動きます。
ご自身の歯は簡単に動くのです。
ご自身の歯は歯根膜というクッションによって覆われていますから
物と物を噛んだ時に一瞬当たった後、動いているのです。
歯は一生動き続けます。
インプラントを1本でもあなたの口の中に入れるということは
動き続けるご自分の歯と
まったく動かないインプラントとが
共存していく、ということを意味します。
もし、かみ合わせが悪い状態で
インプラントが1本でもお口の中に入り
固く骨とくっつき、動かない状態になればなるほど
インプラントに噛み合う相手の歯
インプラント周囲の歯が
ドミノ倒しのように破壊されていきます。
インプラントを入れたことで
健康だった他のご自身の歯が破壊されていきます。
歯を失った時
インプラントにするか、入れ歯にするか
とお悩みの場合は
まずは、一番最初に
そもそも今回、あなたが歯を失ってしまったその原因は
一体何なのか?
一体お口の中のどこにあるのか?
そのことを突き止めなければいけません。
まずは、
①噛み合わせをきちんとする
そこから
②入れ歯にするかインプラントにするかを決める
のです。
順番を間違うと大変なことになってしまいます。
噛み合わせを無視したインプラントをするとどうなるのか?
結論から言うと簡単に壊れてしまいます。
「歯周病ってどんな病気だと思われますか?」と。
ほとんどの方がこう答えます。
「歯肉が腫れて、膿がたまって、歯がグラグラしてきて、
しばらくして歯が抜けてしまうんでしょう?」と。
おっしゃる通り歯周病は歯肉が腫れてきますし
膿もたまります。
歯周病はいわば「骨の病気」です。
骨の病気ですので、診断にはまずはレントゲンの撮影が必要です。
もっと詳しく診断するにはCT装置による撮影を行い、
歯を支えている骨(歯槽骨)や顎の骨、
顎関節の状態まで確認することが必要になります。
なので、診断が大事ですし、
診断の時期も重要です。
歯は歯槽骨という骨に支えられています。
あなたの歯がまだしっかりとしてグラグラともしていないのは、
この歯を支えている骨がしっかりしているからなのです。
骨はつまり基礎です。
家でも何でも基礎がきっちりしていなければ、
少しの地震や台風ですぐ壊れてしまいますよね?
骨が溶けて、
歯が抜けてしまったら......。
残念ながら一度溶けてなくなってしまった骨はもう二度と元に戻ることはありません。
ある日突然何本も歯がグラグラして抜けそうになり
あわてて
飛び込んで来られる患者さんは本当に多いのです。
歯周病が進行しているなんて・・・と
ご存じなかった方がほとんどです。
歯周病は
歯を支える骨が溶ける病気です。
予防するには
定期的な歯の掃除だけでは片手落ちです。
【自分でできる歯周病チェック】
□ ブラッシング時に出血する。
□口臭が気になる。
□ 歯肉がむずがゆい、痛い。
□ 歯肉が赤く腫れている。(健康的な歯肉はピンク色で引き締まっている)
□ かたい物が噛みにくい。
□ 歯が長くなったような気がする。
□ 前歯が出っ歯になったり、歯と歯の間に隙間がでてきた。食物が挟まる。
□朝起きた時、口の中はネバネバする。
□歯を指で触ると少しグラつく歯がある。
□歯茎が痩せてきた(歯茎が下に下がってきた)気がする
チェックが多かった場合には歯周病が進行している可能性があります。
香川県高松市の噛み合わせ専門歯科医院 吉本歯科医院の吉本彰夫です。
噛み合わせの及ぼす影響について
お話させていただきます。
まず写真を見ていただきますね。
この方 鼻のラインから見ていくと
ちょっと唇の形が少し違う感じですね。
ニコッとしたとき唇の形
歯の見え方が違う。
実はこれ、
歯並びだとか噛み合わせが
大きく影響しています。
どういうことかといいますと
この口の周り口論筋といいますが
あと頬の筋肉
これは独立して宙に浮いているわけではないですね。
その見えないところにお口の中
口があったり歯茎があったり骨があったりします。
実はその歯茎によって歯によって
唇頬が持ち上げられているんです。
つまり持ち上げられている場所は膨らみ
持ち上げられていない骨がない場所は
へこんでいます。
こういうことを言うと
皆さん顔を隠したくなりますが
私は皆さんの顔を見ただけで
お口の中がどのようになっているか
実は想像できますね。
このようになってますから
お口の中がへこんでいて骨がないとか
そういうことがありますので
そこに骨を作るという考えができます。
このように
骨を作って歯を並び替えてあげる。
ということをすると
実は口元も変わってくる
ニコッとしたときの唇の上がり方というのも
変わってくるということになりますね。
この方は上の歯が見えてまして
下の歯が見えていて
その下の歯の下に歯茎は見えてます。
ニコッとしたときに
下の歯の歯茎が見えてしまっているんですね。
噛み合わせを調整することによって
このように上の歯が見えるように
作ることもできます。
上の歯の下にうっすらと
白い部分が見えています
これが下の歯の先端です。
つまり下の歯の位置の場所を
変えたというのが
治療の内容になりますね。
使わない筋肉は衰えます。
特にこの頬の部分にヒアルロン酸を打ったとか
ボツリヌスの治療をしたとか
そういう意味ではないんですね。
日々噛むことによって
口の周りの筋肉や頬の筋肉は
勝手に鍛えられていきます。
今まで使っていなかった筋肉が
衰えて重力で下がってきた
それを噛める状態にするだけで
実は筋肉はよみがえります。
筋肉は年齢制限がないんですね。
なので
口を治療することによって
口周りの筋肉も変わってきます。
土台作って噛んでもいい状態にする
そういう治療をすることによって筋肉が
復活してくるということもあるんですね。
それをただ一言老化ということだけで片付けて
いいものかどうかともあると思います
ですので同じ年代でも見た目が変わってくるということになります。
ご自分の歯の神経が生きているか?
それとも死んでしまっているのか?
それとも死にかかっているのか?
その判断を歯のレントゲン写真をを見て判断できますか?
教えて欲しい
というお問い合わせをよくいただきます。
歯の神経が生きているかどうかを
どうやって判断するのか
お話させて頂きますね。
歯の神経を治療しているかどうか、ですが
まず歯のレントゲンの見方というのは、
実は硬いものが白く写るということを
知っていただいたらわかりやすいかもしれません。
歯はこのように
手鏡等で見ると見えますが、
見えているのは実は
歯の頭だけが見えています。
そして
その下には長い歯の根っこがあって
硬い骨で覆われています。
さらに
薄い歯茎が骨の上に乗っているんですね。
イメージ的には、
畑に大根が植わっているような感じです。
レントゲンの見方
真ん中からだいたい対称的で左右が
Rが右です左がLです。
そしてレントゲンの見方で知っておいてほしいことは、
硬いものが白く写るということです。
お口の中で
硬いものとは何か?
歯の頭
歯の根っこ
そして
歯の根っこを支えている骨
が硬いです。
歯茎や神経や血管は硬くありません。
ですので、
レントゲン写真には写ってこないですね
ですから、
硬い歯の頭があって
歯の根っこがあって、
ここの歯だと黒く写ってますね
そこは柔らかい
だから、歯の神経が生きているのではないかと考えます。
次に神経の治療ですけれども
どのようにしているか?
このように
歯の頭があって歯の根っこがあります。
中に
神経や血管があるわけです。
歯の神経の治療をするにあたって、
この歯の頭が邪魔になります。
ですので、
頭をスパーンて
削って落としたりするんですね。
そうすると
歯の神経の入り口つまりトンネルのような状態の筒の入り口が見えてきます。
そこから針みたいなもので、
この穴から入れて中を
ゴソゴソと掃除されたことがあるかもしれません。
断面で見ていきますと、
骨の中に根っこが植わっており中が空洞になります。
空洞になっていますといろいろなものが
入ってきたりしますので、
入ってこないように根っこの中にお薬を入れます
そして被せをしようとしますが安定しません。
ですのでこのようなこのような杭みたいなものをつくり
この杭を穴の中に差し込みます
そうすると、この頭部分が出てきますから
これを土台にして帽子を被せる
というような治療を受けられています。
歯の根っこがあって、
その神経血管が元々あったところに
人工のお薬、そして芯棒、そして被せ
このように一直線上に入るわけです。
そして
根っこと
被せモノが
段差なく移行的に入るように被せ物をされます。
これをレントゲンで撮影すると、ある患者さんの写真ですが、
歯の根っこ
薬を詰めている部分
芯棒
被せモノ
歯の根っこの周囲は
白い骨で覆われている
という風にイメージしていただくと
わかりやすいかもしれません
歯によって根っこの本数は違いますので
一本写る方もいらっしゃれば
このように何本も写ることがあります。
本来の歯は
神経・血管はやわらかいので黒い線として写ります。
白い線が入っているということは
過去に歯の神経の治療をしたということです。
つまり歯の神経部分はもう無くなっている
ということが推定できます。
一昔前はこの神経の治療をした後に入れてお薬は
レントゲンに写るものではなかったんです。
ですから、何十年も前に、もし治療されたという場合には
その時の先生が使われていたお薬によっては
神経の治療をしているけれども
レントゲンでは写ってこないということはあり得ます。
この10年20年ぐらいはレントゲンに写る治療薬を使われている先生が
多いかと思います。
そして
ばい菌が侵入したり
歯を支えている骨が溶けたりすると
歯の根っこの周囲が黒く溶けてきたりして
レントゲンでは黒く写ってきます。
ですから
その歯の周囲には硬い骨がない
つまり骨がない
歯の根っこが割れているのでばい菌が入って
骨が溶けたのではないかと
推測することができるということになります。
歯の神経が生きているのか?死んでいるのか?と推測し判断するのは
こうやってやっています。
どうぞご参考になさってください。